水族館のイルカ

水族館のイルカは海とは大きく異なる状況に直面しています。トレーニング、プールの狭さ、ゾーコシスなどによって、飼育かのイルカはひどく苦しんでいます。

生簀について

野生のイルカは、海を1日に160キロまで泳げるのもいます。ほとんどのイルカは、海の深い場所まで潜ることが多く、水面で過ごす時間はたったの2割となります。水族館のプールや生簀では海の広さや深さを決して再現できない。狭いプールに閉じ込められ、イライラし、攻撃的になります。一緒にとじょこめられたイルカと攻撃し、時にはトレーナーを攻撃することもあります。

野生のイルカと飼育下のイルカの比べ

家族について

野生のイルカの群れは家族であり、その絆は非常に強い。野生のイルカは家族から捕られるとトラウマになり、ストレスがたまります。飼育下のイルカの中でも新しく生まれた赤ちゃんは母から引き捕られて、他の水族館へ売る事も多いです。野生のイルカのすぐれた知性の兆候は数々あり、仲間と特殊な鳴き声や音を発する“言葉”でコミニュケーションをとります。 しかし、水族館で他のイルカや他のイルカの種類と一緒に閉じ込められるとコミュニケーションは取れません。

シワハイルカの飼育

ズーコシスについて

高い知能を持つ海洋哺乳類、イルカは狭いプールや生簀に閉じ込められるとストレスが原因の病気にかかっています。飼育下のイルカは心理的ストレスや退屈から生まれる異常行為(ズーコシス)の一つ、常同行動が見受けられます。常同行動とは明らかな目的を持たない、同じ行動を繰り返すことです。コンクリート、柵などの棒を噛む、動かずに浮遊する、プールの底に横たわる、水から出てプールサイドに上がり体をバタつかせる、ガラスに頭をぶつかる、自傷行為、嘔吐、および他の動物への攻撃…これらは主な例です。最悪のケースは、自傷行為で死亡します。

飼育下のイルカの問題

トレーニングについて

捕獲されたイルカとイルカトレーナーとの関係は、彼らの立場とエサの支配にもとづいています。イルカ漁を手伝っていたトレーナーという存在に、イルカは生き残るために依存し、恐怖で従がっているのです。水族館スタフやイルカトレーナーは「イルカが大好き」見たいなイメージに見えますが、事実はイルカにひどい苦しみを与えてます。水族館のお客さんの見えないところで、水分補給のためにチューブを入れるなど、身体に負担や影響がある様々なことを受けます。これはエサである冷凍の魚の水分と栄養が自然で獲る獲物よりも少ないためです。人工授精などの処置にも対応しており、水槽を空にしないために水族館はイルカを繁殖することができます。

イルカのトレーニングについて

間違った教育

イルカを飼育する水族館は、よくイルカの展示は教育のためと言いますが、これは間違いです。人工的に作られた施設の中で生かされているイルカやクジラは、自然の中にいたときの姿とは、まるで異なる姿を見せています。大きな輪の中をくぐったり、水中で人を運んだりするようなさまざまなトリックは、すべて訓練された行動で、自然の中では決して見せない行動です。 そういった不自然な行動を見る私たち一般人に、「動物は芸をするもの」という誤った考えを植えつけます。本当のイルカの生態を知るための最善の方法は、自然の中で生きるイルカの観察や信頼できるエコーツアーへの参加、野生のイルカ達のドキュメンタリーフィルムを見たり、本を読んだり、コンピュータグラフィックス(バーチャルリアリティ)を通してイルカの様子を観察することです。

イルカショー リックオバリー ドルフィンプロジェクト

価値の低い調査

イルカ水族館は、イルカの調査のためにイルカを捕まえることは必要だと言います。こういった調査が始められた当初、集められ多くのデータや調査結果は科学者たちにとって、イルカを含んだ鯨類の理解に役立ちました。 ただし、人工的に作られた環境の中で行える調査には限界があり、すでにその限界に達しているため、もうこれ以上の調査はできないのです。 生け捕られたクジラ目で行われた最近の研究の大部分は畜産研究です。野生のクジラやイルカではなく、水族館でどう生かすかというためのデータです。人間の飼育下では、餌をとるための行動、移動経路、社会的行動を研究したり、群の健康やその他の多くの側面を評価することはできません。つまりこれまで行われてきた研究のすべては、どうやれば生け捕ったイルカ達を長く飼育できるのかということに焦点がおかれています。

これらの問題を込めて、水族館やイルカショーに行くことをやめましょう。

イルカを守るために、水族館、イルカショー、イルカと泳ぐプログラム、イルカとふれあうプログラムなど、に行くことをやめましょう。イルカと会うならエコツアーやイルカウォッチングを通し、海で会いましょう。

水族館からの解放とは

シーワルドなどイルカに被害を与える業界が広めている一番の嘘は、飼育されたイルカは二度と野生に戻すことができないということです。」リック・オバリー

飼育されたイルカはすべて、礁湖に設けられた保護区などより自然な環境にリハビリすることができます。そんな場所で生活するイルカは、海の自然なリズム、潮汐、潮流、生きた魚の存在などを身に着けることができます。これらはすべて治療効果があり、イルカの生活の質を高めます。自然な海の環境に慣らさせるのは、リハビリの中で重要な部分であり、進度や他の要因によって海に戻れるかが決まります。